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しゃん、しゃん


わたしが学生の頃、Y県に住んでいた。盆地で田舎だったから
カラオケとかはam12;00も過ぎると閉まってしまい、自分達の恰好の遊び場と言えば
車に乗って山道をあてもなくドライブすることだった。

その日も5人でドライブしていた。時間は夜中の2時を過ぎていたと思う。
とにかく山に登っていける道を見つけて車で上に向かって行った。

初めて通る道。どこにつながっているかも分からなかったが、駄弁りながら
進んで随分走って行くと、民家もなくなり鬱蒼とした山の中に入って行った。
するとつきあたりに寺があった。道はそこで行き止まりだった。

住職が住んでいるかは分からなかったが外灯があり、ジュースの自動販売機が
あったので、みんな車から降りてみた。

すると真っ暗な山の中から「しゃん・・・しゃん・・・」という音が聞こえてきた。

怖がりの3人は即効車に乗り込み震えていたが、私と友人Yはその音が気になり
耳を凝らしてよく聞いてみると、その音は山伏が持っている杖の先が鳴る音に
よく似ていた。(Ftvの西遊記の三蔵法師が鳴らす音みたいな・・・)

そしてその音は寺ではなく、そこから少し山を下って離れた山の中から聞こえてくる。
しかもそこに続いているのか、木で出来た小さい階段が寺のそばに作ってあった。
自分と友人Yは、その音のする方へ行ってみることにした。

階段をライターの火で照らしてみるが全く前が見えない。明らかに獣道だ。
とにかく、自分が前、友人が後ろになり、あまり見えない階段をゆっくり降りて行った。
道は笹の葉や雑草をかき分けないと進めない状態。電気らしい物もないので真っ暗で
さすがにちょっと怖くなった。

すると自分達の前で「ガサガサッ・・・」と激しく木々が揺れる音がした。
わたしが「だれ!!」と聞くがその音は「ガサガサ・・ガサガサ・・・・・・ガサガサ・・・・
ガサガサ・・・」と無言で自分達の前から遠のいて行く。
明らかに何かいる。草をかき分け前に進んで行く・・・。しゃん・・しゃん・・という音の方へ・・。

「追いかけようぜ~」と友達Yが興奮気味に言った。私はちょっと躊躇したがその音について
行くことにした。
結構な速さでガサガサ・・とその音は前を進んで行く。暗くてとてもついていけなかった。
大分前に進んだが結局その音には追いつけなかった。
すると友人Yが「ぎゃぁぁぁぁ~」という声と共に転んだ。どうやら水溜りか何かに足を取られた
らしい。
仕方なく車に戻ることになり、しゃん、しゃんという音の正体は分からなかった・・・。

あのガサガサという音が熊だったら・・・と思うと相当コワイと思う。



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2018-10-17 18:12 : 怖い話・都市伝説 : コメント : 0 :
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