カーナビ

ある男性が中古車を買った。
高年式低走行距離にも関わらず破格だった。
さらに嬉しい事に高性能カーナビも付いていた。
男性は納車された日の夜ドライブへ行くことにした。

カーナビを立ち上げてみると前オーナーが登録したと思われるポイントがひとつだけあった。
そのポイントが家から近かった事と特にドライブの行き先は決めていなかった事、そして好奇心から彼はそこへ行ってみることにした。

『次の交差点を右折です』
『約50メートル先の信号を左折です』

30分ほど走って、目的地に大分近づいていた。
しかし辺りは何もない山間の峠道。道幅も狭い。
少し不安だったがポイントはすぐそこだったのでそのまま車を走らせた。

『目的地に到着しました』

カーナビの合成音声がそう告げた場所には何もなかった。
車を降りて辺りを見渡すと、道路脇に枯れた菊の華と線香を焚いたような灰の跡があった。
気味が悪くなった男性が車にもどろうと振り返った瞬間、案内を終えたはずのカーナビが言った。



『ここで私は死にました』
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2017-03-02 12:18 : 怖い話・都市伝説 : コメント : 0 :
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