隣人トラブルの結末


今から5年前かなぁ。

私はすごい貧乏学生で、4畳半で家賃1万3千円、トイレ風呂共同のアパートの一階に住んでいました。

そのアパートは家賃が破格なせいか、いろんな人が住んでいました。何かから逃げてきた人や、外国から来た人もいました。そのアパートで起こった事件なんですが、、、

アパートの住人にえらくバイク好きの人がいました。彼は私の部屋の隣の住人で、毎週金曜の夜中になると、アパートの駐輪場でバイクの調子を見ていました。

夜中にやってるので、音がうるさくていい迷惑だったのですが、私もバイクが嫌いではなかったのと、家賃も非常に安かったので「まぁ、仕方ないか」程度に思っていました。



ところが、夏のある夜から毎週のように、口論の声が聞こえるようになったのです。

最初の2~3週くらいは、眠さが勝ってて口論の内容を気にしなかったのですが、その次の週くらいから気になって、よく聞いてみると

『夜中に大きなエンジン音を立てるなんて、非常識』

『そもそもそのバイクは、法律にのっとっているのか』

といった内容を、中国語っぽいカタコトの日本語でまくし立ててるようなのです。隣人は日本人だということを知っていたので、

「あぁ、中国から来た人が、文句を言っているのだなぁ。」

って思っていました。

そんな事が毎週続いた冬のある日、私は風邪をひいてしまって、朝から夕方まで部屋で寝ていました。

その日の夜、風邪で昼間寝ていたもんだから、夜になっても寝れなかったのですが、翌日も日中は用事があるし、早く寝ようと思い、明かりを消したままヘッドホンで小音量でラジオを聞いていたんです。

そうしたら、夜の2時過ぎ頃、部屋の窓の向こうにの明かりらしきものが見える。窓はすりガラスだったから、明かりは見えても人影は見えない。

『泥棒だったらやだなぁ』なんて思いながら、その夜は何とか眠りにつく事ができたんです。

で、次の日朝起きると、風邪がひどくなっていたんです。それで、用事をキャンセルし、病院に行こうと思い外に出ました。

「そういえば昨日、変な明かりが見えたよな」

なんて思いながら、周りの様子をうかがってみたんですが、別段変な様子はない。そこで安心して、病院に行きました。
・・・私の50ccスクーターで。

病院は、アパートを出てすぐの少し曲がりくねった坂を登った先にあるのですが、その曲がりくねった坂を上っているときに気付きました。

「・・・・ブレーキが効かない。」

気付いたときにはもう遅く、私はスクーターごと横滑りし、壁面に激突。・・・両手の親指の骨にヒビが入るケガを負いました。全治2ヶ月。

その日はそんなこんなで「えらい目に会ったぁ」なんて思いながら、外科と内科を回った一日に疲れ果てて寝ちゃったんです。

次の日、とりあえずキャンセルしていた用事を片付けるために、朝起きて、したくして、用事をすませ、平穏な一日を終えました。

で、夕方アパートに戻ってみると、隣の部屋のドアに張り紙がしてある。そこには、

「アパートの皆様へ。いつも息子と仲良くしてくださいまして、ありがとうございました。息子の葬儀は〇〇会館にて明日午後〇時から行いますのでよろしくお願いいたします。〇〇号室住人の母」

と言う張り紙が・・・

彼とはそれほど親密な関係ではなかったのですが、隣人ですので、ぞんざいに扱うわけにも行ないので、葬儀に参加する事にしました。

そこで聞いたのですが彼はどうやら、バイクで事故にあって死んでしまったそうなのです。私と逆向きの道、つまり、曲がりくねった下り坂で。バイクは大破したそうです。

・・・今でもたまに思い出します。

口論の声、夜中の懐中電灯、そして、葬儀のあと、私の部屋に戻ったときに、偶然なのか換気のためか開いていた隣の部屋のドアの向こうに、引越しが終わった何もない部屋の真中にポツンと残されていた少し大きめのバイクのエンジンを・・・
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2017-07-27 22:11 : 怖い話・都市伝説 : コメント : 0 :
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